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アンジェラの灰

1997年にピュリッツアー賞(伝記部門)を受賞した本を映画化したフランク・マコートの作品。

作者の少年時代アイルランドで過ごした日々を綴った作品なので、実際の話。1930年代から1940年代のアイルランドの状況が分かる。

作者の父は北アイルランド人。母はアイルランド。初めはアメリカに住んでいるが、貧しい生活と生まれたばかりの妹の死により、母の実家があるアイルランドのリムリックに引っ越す。しかし、父は仕事に就いても直ぐに辞め、就いたとしてもそのお金は自分の飲み代に消えてゆく。家にはお金を全く入れないので、初め4人兄弟だったが、飢餓・病気の為、幼い弟たちは次々に死んでゆく。小さい棺がとても痛々しく思う。子供を生んでは死にという、悲しい時代。

カトリックの国、アイルランドでは、当時、避妊や中絶、夫の求めに応じなければ罪にあたり、その結果、子沢山になってしまったようだ。貧しいのに子供を作って死なせてしまうのは、ほんと見てられないくらい可愛そうだと思った。それに父が北アイルランド人プロテスタントということで、母の親戚は父親に対してとても冷ややか。また、なぜかIRA(アイルランド共和軍)とし、独立運動に参加した経験があり、故郷には帰れない状況。結局、父はイギリスに行ったきり戻ってこなくなる。

作者は自由の国アメリカへ帰るため、仕事をし資金を集め、アメリカへ経つ。作者だけでなく、国全体が貧しい様子がよく分かった。貧しい中にも救いがあり、人々の温かさを感じた。タイトルはアンジェラ(母の名)の灰ということで、観る前は凄く暗い話なのかと思った。実際は、悲しみはあるが、ユーモアのある作品だと思った。

当時のアイルランドはアメリカへ移民する人が、大勢いたそうだ。移民する者は皆、コークのコーブ港から発ったらしいので、アイルランド滞在中はそこには行って見たいと思う。

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